備忘録

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起床。まちみつ、パンスト、週刊文春。
朝刊の配達。キックスターターを蹴り下げて、まだ少し肌寒い暗闇に飛び込んでいくのは気持ちいい。
共産党の上原ポスターの右隅が剥がれてきている。
帰巣し洗足。作り置きのカレー。味噌スープ。いいかげん飽きてきた。

昼頃は必ず駅前の喫茶店。
ストーンズ版サティスファクションのサビ部の節回しを巻き舌でレクチャーするかっこつけマンの男と、フレーズを追うダンガリーシャツの女の子。
中学の下校時、付き合っていたいたいけな女の子にイヤホンをつけさせ、オジーオズボーンを無理矢理聴かせた挙げ句、ランディーローズとオジーの相思相愛を熱っぽく語った、まずい青汁のような思い出。
彼女の実家にお邪魔したときも、ドリームシアターのアルバム「イメージズ・アンド・ワーズ」を鞄に忍ばせて、勉強の合間に聴かせていた、苦ヨモギのような思い出。

夕刊の配達。
真白いユニフォームにベースボールキャップの少年が、大樹の周りをぐるぐる回っていた。
角度がなければベースランニングの練習にはならないのにな、と思った。
営業所に戻ると、「カネゴンのいる喫茶店はどこにありますか?」と少年が道を尋ねてきた、と店番の同僚が言う。
「知らないでしょ?あるの?」と言っているが、確かに知らない。

火曜日、西東三鬼の誕生日句を眺めていたら今日がその日だと知る。
「黒蝶は何の天使ぞ誕生日」と「誕生日美しき女見ずて暮れぬ」が可笑しくていいと思った。

水曜、夕刊を終えて戻るとN夫人が来た痕跡がある。
クルミパンでつくったラスクの差し入れと、日食ツアーのお知らせ。
晩は下北沢まで。古本屋のワゴンで三冊三百円。野球本と詩集。
ツルピカハゲ丸のベストセレクションをPK宅に届ける。
淺井君が制作をしている倉庫のユーストリーム映像を見ながら、マイティー・スパロウ。
靴下十足ほどと下着を数着、顔面ストレッチ用のパンストもいただく。

木曜日は松屋で丼もの。
制服のアホらしさ加減からずっと笑いの対象でしかなかった松屋だが、いまでは肉の厚さをかっている。
晩方、N夫人とY一家、妊婦Hとヒゲさんの店で会う。予約をしたという。
ヒゲさんの店は、タイ料理屋に転身してから、夜の営業が完全予約制になった。
「タイしたもんじゃろ?」とまた言っている。
久々に会うヒゲさんのエプロンから「TEXAS」とプリントされたティーシャツがのぞいている。
シャツの首がつまっていて、なるほどテキサスっぽいと思った。
妊婦Hを駅まで送る。お腹の大きい女性のお供をする経験は、豊富な方だ。
経験上、自分と音楽を一緒にやったママたちは必ず安産の幸せを得るのだから、もっと女性が押しかけてきてもいいのになと思う。
歩く鬼子母神。

金曜の晩はKと下北沢で会食。彼の結婚式以来。
Kと落ち合うまでの時間をもてあまし、王将のカウンターでウーロンハイと餃子。
手持ちの本をぽつぽつ読んでいたら、隣に大柄な人が席を占めた。
ふと見やると、果たしてスチーブ・エトーさんがニラレバ定食を食べていた。
リラックスしたご様子だったので邪魔しては悪いと思い、引き続き本をパラパラやっていたが、まったく頭に入ってこない。
ドラム缶の音がガンガンと幻聴されてくる。ヘンテコでポップなキャラクターがぴょんぴょんと脳裡に幻視されてくる。
あっけらかんとニラレバ定食を喰らうエトーさんのすぐ隣で、落ち着いて本を読める人がいたなら、ぜひ会ってみたい。自分はまだまだ修行が足りない。
下北沢に魅力を感じたことはあまりないが、こんな経験を経てみると、なるほどここは魔窟だと思った。
帰巣。就寝。ぴょんぴょんにうなされる。
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by huck-a-gelmondo | 2012-05-19 19:58