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ぐらぐらの岩と投石器

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2月29日(日曜日)、大阪へ行き大阪で演奏をし大阪でくやし涙を流してきます。以下詳細…

淺井裕介「ぐらぐらの岩」展
クロージング・イベント
3月29日(日)19:30~ ¥1000
出演:双葉双一、ちっちゃい投石(高萩裕司+蠣崎誓)他

graf media gm[グラフメディア・ジーエム]
大阪市北区中之島4-1-18 graf bld.5F
tel:06-6459-2121/e-mail:gm@graf-d3.com
HP:www.graf-d3.com/gm/

〓ご覧の通り、2月21日から続いていた淺井裕介くんの展示のクロージングイベントに参加させてもらいます。
ちかいママと演奏するのは今年になってはじめてのことなので、楽しみです。
ちっちゃい名曲の数々を惜しげもなく披露します。

以下、その他の春の嵐の夜のライブのお知らせ…

♂4月2日
渋谷青い部屋
『夜明けの口笛吹き vol.7』
19:00~23:00
前売り:2000円/当日:2300円
DJ:鳥井賀句
出演:なかおちさと、立体、ドリモグダァズ、高萩裕司

♀ピンクフロイドの一枚目がひとつの理想であったって構いません。

♂4月4日
南青山月見ル君想フ
出演:越路姉妹、東京60watts、朝河しゅんすけ&ザ・アーメンズ、他

朝河しゅんすけ&ザ・アーメンズとしてエセ・カリプソをやります。

♂4月10日
二子玉川 LIALEH

タカハシペチカさんと二人の夜です。セッションも予定しています。
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by huck-a-gelmondo | 2009-03-27 00:50

監督も好きな名店①

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二子玉川の兵庫島に玉川やが戻ってきた。
けだし名店である、と。
人気メニューはもちろん、ベースボール焼きそば。
監督も(日暮里から電車を乗り継ぎ乗り継ぎ)よく食べに来るそうです。
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by huck-a-gelmondo | 2009-03-23 03:11

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渋谷から30分程度で着くと知って、監督は驚いた。
渋谷から新宿、新宿から池袋に近道する電車はよく揺れた。

監督は川口にたどり着いた。
いよいよもって春のような陽気である。
監督は喫煙所を見つけ、煙草を吸った。
待ち合わせに、くゆらす煙草はつきものだ。

桜玉吉の漫画に、暗黒舞踏を日常とする男ヒサシとその恋人のショートストーリーがあった…

窓際の喫茶店で、ヒサシが恋人と待ち合わせをしている。
恋人が息を急ききらせ遅れてやってくる。
「ごめんまったあ?」
席につこうとする彼女は、灰皿に盛り上がった吸い殻の山を見て、思わず顔を赤らめうつ向いてしまう。
ヒサシは「待ってないよ」と(舞踏で)伝えながら次の煙草に火をつける。
果たしてヒサシの口には40本程の煙草が一度にくわえられていた。

これはヒサシの優しさである。
待ち人がもっとも美しい瞬間である。

今日は監督が待ち人であった。
監督はそんな風に美しくありたいと思った。

五本目の煙草を吸い終っても、いぜん監督は待ち人のままだった。

川口には駅前に立派な図書館がある。
天井の高い開放的な設計で、駅に向かった一面はガラス張りにはなっている。

監督はここで時間をつぶすことに決めた。
吹き抜けを貫く白く太い柱にはマスキング・プラントが成長している。
「淺井選手のシワザだな」
監督はベースボールキャップを浅くかむりなおした。
ガラス張りの廊下からは川口駅が見下された。
束ねられた復線路は川のように流れていた。

来るべき人は来なかった。
監督は「I'm Waiting For My Man」を口ずさんでみた。
「待ち人」のための曲は、次から次へと監督の口先を楽しませた。
キンクス!遠藤賢司!
彼等は待ちくたびれた先のアンニュイを歌っていた。

しかし監督はヒサシの優しさ美しさを思い出し、喫煙所に戻った。
いつ終わるとも知れないチェーンスモーキングの果て、監督の肺は美しく汚れているはずであった。
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by huck-a-gelmondo | 2009-03-23 01:01

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「南千住~、南千住~。この電車は北千住行きです。」
車掌の声に、飛び起きた。
そうして監督は、南千住に降りてみた。
この街にならバンブーバットがあるんじゃないか、そんな淡い願いを抱きつつ。
しかし歩けど歩けど、シャッターの閉まった商店が「オラ知らねえヨ」とうつ向いているだけであった。

ああ、商店街!
横一列にならんだ個人商店の残骸よ!

もはや居直りに近い商売っ気の無さよ!
暖簾に染み付いた生活臭とウスターソースよ!
手書きのポップ、店主の意外な達筆よ!

監督は商店街にスポーツ用品店がないものか調査した。
しかし繰り返しになるが、どの商店もシャッターがおりきっていた。
いわば商店街はゲームセットであった。
なかばコールドゲームかもしれなかった。

萎れきった監督は、腕を組んだまま煙草に火をつけ、再び商店の行列を眺め渡した。
ダッグアウトからナインを見守る鬼監督のように。

そんな監督の表層的威厳が、商店街の哀しさを包みこんでいるはずだった。

しかし竹を割ったような監督のココロは、割った竹のように空っぽのままであった。

バンブーバットに出会えない監督は、バンブーを激しく求めた。
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by huck-a-gelmondo | 2009-03-22 13:26

バンブーそのもの

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一雨ごとに、猛々しく、また竹々しくのびる
おお!我がバンブーよ!

表皮を破り、こわいまでに、しなっていく
おお!我がバンブーよ!

群れたがる、土踏まずの恋人、料亭内のムード素材
おお!我がバンブーよ!
お前は野球に興味があるか?

槍先に尖らせたところで、戦闘機はおろか、翔ぶ鳥一羽突き落とせない、

ならば白球を打ち返してみないか?
その気はないか?
寝耳に水か?
竹の子ならば水煮でもいい、しかし竹の子族さえもう過去だ
お前はすでにそそり立つ、立派な大人

もいちど泥土にまぶされてみないか?
さあ、加工されよう!店先に並ぼう!
青空の下、ピッチャー返しさ!お次はレフト!
最終打席はフルスイングで、戦闘機を打ち落とそうよ!
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by huck-a-gelmondo | 2009-03-16 02:13

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バットが売るほどあった。
いや、実際にバットは売られているはずであった。

世田谷区を訪ねた監督は、スポーツ用品店に当たった。
道を歩いていたのである。
棒は棒でもバットであった。
金属製と木製があった。
監督はバンブーバットがないものか探したが、ここにはなかった。

姿を見せない店主は、横になった居間でテレビでも見ている様子だった。

監督はバンブーバットの利点を知っていた。
だからバンブーバットを求めていた。

「まず芯が狭い」
芯が狭いから、ボールを正確に捉えミートする練習に向いている。

芯をはずれた打撃は、手を痺れさせる。
手が痺れると痛いから、だんだんとミートの技術はあがっていく。
孫悟空のおでこリングと同じシステムで、バッティング技術は向上していくはずだった。

加えて、折れにくいときている。
なにせ竹であるから。

監督は夜毎、折れにくいバットをこそ求めていた。

しかし店主はいっこう大奥から出てくる気配もないし、目当てのバットはいまだ竹林に眠っているのかもしれなかった。

店を後にしながら、監督は独り呟いてみた。

「バンブーバットが竹林に紛れる」

ここにきて監督は、ついに性的な連想も禁じ得なかった。
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by huck-a-gelmondo | 2009-03-14 06:51

追憶のハイウェイ2.14

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長野は暖かかった。
寒さに備え、玉虫色のトレンチコートの上にダッフルコートを重ねていったのは失敗だった。
高速バスの車内はみそかつの匂いでいっぱいだった。
ハイウェイにイカサマ師の姿は見当たらなかった。

ホテルやまにチェックインし、ネオンホールに向かう。
権堂のアーケードとラーメン大学を越えたらすぐ、五分もかからない。
ネオンホールのストーブは消えていた。
トイレの窓から差し射る陽光が清潔だった。
思えばこれまで、毎年年末に行われるスーパーネオンホールに出演させてもらっただけだった。
ネオンが点く前のネオンホールもまた良い。
双葉双一、The end...こと桜井さん、とリハーサルが続く。
リハーサルを終えてから日の沈んだ街にくりだし戸隠蕎麦を食べにいく。
大釜の中にはグツグツ煮えたぎる水道水、長野の水は蕎麦のように長い。
ホテルやまに戻り、ベースボールキャップのひさし位置を正しく直してからネオンホールへ再出発。
アンダーシャツ一枚きりでは肌寒いくらいに冷え込んできた。

The end がはじまる。
彼の歌を聴けばいつでも「スモーキー」と思う。
彼はネオンホールをつくった張本人の一人で、彼の歌はネオンホールの歴史とともにある。
オリジナルのベースボールソングも唄っていた。
ぼくは彼の顔が好きだ。

長野の日和カフェから大量の洋菓子も届いていた。
カウンターには幾種類ものタルトやマフィン。
バレンタインデーに合わせた粋な計らいが、イベントの進行とともに報われていくはずだった。

次の高萩が演奏をする。
お客はまばらだった。
ベースボールソングをいくつか歌えば、ナイターの遠い灯りが見えてくる。

三番目には長野のフォークシンガーが歌う。
駄目な生活を独り言していく。
しかし木造民家ネオンホールの天井は高いので、生活臭も干せるようになっている。
ネオンホールの懐は深い。
双葉双一が歌う。
スーツを着て、キメている。
彼が歌えば時間が風邪をひくという。
そして彼はハモニカを吹く。
恋人の窓に投げ当てる小石が放物線を描く。

終演後のネオンホールがいちばん暖かい。
次々とストーブの火がかき消されていくにも関わらず。

桜井さんが双葉双一の新作テープを叩き売る。
まるでバナナでも捌くみたいに。
おかげでテープは来場者数を上回って売れる。

そろそろ時間だ。
今回の企画をしてくれた小川哲郎さんはインフルエンザであった。
小さめのガーゼマスクが小さかった。
ネオンホールを出れば、とたん寒さに身が引き締まる。
駆けつけてくれたナチルダ夫人と手打ちラーメン店に向かうが、灯りはついていない。
果たして休業日であった。
いっぽうラーメン大学は煌々と営業中であった。
マクドナルドは更に煌々と寒さを照らしていた。
なるほど24時間営業であった。

ナチルダ夫人を見送り、深夜の安全運転を祈る。

ハイウェイのイカサマ師が目を覚まさなければいいと願う。

翌日の善光寺は青空のした、チョコレート色に映えていた。
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by huck-a-gelmondo | 2009-03-12 03:34

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5日の晩をもちお陰さまで「ツール・ド・シブヤク」の全日程を無事終了いたしました。
エバタテツサブロウくんとまわった1日の代官山晴れたら空に豆まいて、5日の渋谷青い部屋、ともにとても充実した二日間でした。
この戦後最大とも言われるタイトなサーキットにも関わらず参加していただいた皆さま、どうもありがとうございました。

1日は、

・リスの唄
・ポロンの唄
・恋のラジオシティ(カバー)
・がんばれ!ハムスターズ
盛況の月はじめとなりました。
「大城クロイズラ」ことたけし大城さんを三振(三線)に迎えた後半二曲は、まさかの見逃し三振に終わったのかどうか。

エバタテツサブロウくんの歌が素晴らしく、アヤメロディーがゲストに呼ばれたり、100%の21世紀フォークミュージックを完膚なきまでに届けてくれました。

5日の青い部屋は、カシオPT-20をつかって
・リスの唄
・吸血鬼入場
・つま先だちでキッスがしたい
・スクリーム&シャウト(カバー)
・団地っ子
・がんばれ!ハムスターズ
という、ダンスチューンばかりのセットリストとなりました。

何を隠そう先日、左手薬指を大きく切ってしまい、プリング・オンはおろか弦を押さえることさえできなかった。たとえイングヴェイ・モデルのストラトであったとしても。
代わりにマサミ・タンジェリコさんが「つま先だちで~」で極上のペナペナギターを弾いてくれました。
ユウコさんにも「つま先だち~」からスネアドラムとハイハットをお願いし、「ハムスターズ」ではバイオリンソロで参加してくれました。

エバタテツサブロウくんは、マンドリンによねっちさん、ピアノにアヤメロディー、ゲストボーカルにアサコングさんを迎えての豪華な演奏、素晴らしかった。
「ボン・ボヤージュ」も「モーキさんとジュテームさん」もやりました。

ともあれ、そうして「ツール・ド・シブヤク」は終わりました。

ぼくとエバタテツサブロウくんが、いちばんはじめに「夜のポテンヒットスタジオ」をはじめたのは2~3年前の青い部屋でした。

それ以来の青い部屋、やはり青かった。
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by huck-a-gelmondo | 2009-03-08 00:57