雑記≒忘備録


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朝刊。月がずっと高く白く明るい。パルックボールのような月。
湯。サラダ、蕎麦。仮眠。
誤配があり、届けがてら駅前の銀行にカブを駐め、ドトールでモーニング。新聞。
爆睡。やっぱり大口を開けて寝ていたようで、店員にジャーマンドッグをお口に突っ込まれる夢を見る。するともう一つ誤配の連絡。届ける。
下北沢のゲーセンに行こうと駅に向かっていく途中、ヒゲさんに会う。
寒さにこわばった顔が、御利益のない仏像のようだった。
電車でIくんに会う。一年ほど振り。これからフライングダッチマンのゲリラライブがあり、招集がかかったという。
近況などを伝え合っていると「薬草持たずに洞窟はいるようなもんだ」など、彼一流の意想外かつ的確、意味が揺らぐだけの隙間もある絶妙な例え。この妙技も一年ほど振り。
十時くらいでは、まだ下北は動いていない。全員がギターケースを枕にして寝ているらしい。
ゲーセンは開いているが誰もいない。
メダルゲームで無為な時間を過ごすはずが、ストⅡをやり十五分ほどであっさり敗退。ここは難易度がちょっと高い気がする。
駅前の地下、シャノアール。なかなか混んでいるが、若者が一人もいない。
ご老輩の方々、紅茶とサンドイッチでおしゃべりを楽しんでいる。立ち働くウェイトレスは若い女性、きっと下北周辺に住んでいるんだろう。もっとおしゃれなカフェで働きたいと思っている。
下北沢にようやく避難場所を見つけた、と思う。
古本屋で永山則夫の文庫。ポッケにはパンティーとなぜか大江セブンティーンが入っていたので、はからずも思春期の政治青年のような格好に。
成城から散歩しながら帰巣。カレー。
夕刊。明るくて、清浄な街にみえる。月が支配する世界の裏側といった風情。
富士山がきれいに見える。
帰巣。湯。洗髪。南口の喫茶店で珈琲。
「お店ブログの更新ができないんじゃ。ずっとほっぽったままでのう、だからホームページも開かないようにしとる」ヒゲさんが悩んだ風でもなく言うので、
「かびの生えた炊飯器の蓋をあけられなくなったってことですね」返すと
「そんないいもんじゃないんじゃがのう」グラスを拭きながら、ほめられていると勘違いしている。
新宿、若松孝二の新作の先行上映に間に合わず、下高井戸でゴダールとトリュフォー。
新宿に出て、尿横町岐阜屋で紹興酒二杯とワンタン麺。右側に電子機器メーカーの中年サラリーマン、左側に出版系のOL、それぞれが同僚を品評している。従業員は楽しそう、寸胴付近に虫が出ても、レードルでお湯をぶっかける。安逸。
終電で帰巣。営業所の前を通るとすでに灯りがついている。
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# by huck-a-gelmondo | 2012-02-10 00:27

雑記≒忘備録

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朝刊。なんでもない。
湯。蜜柑。味噌おでん。仮眠。
図書館。サンマルク。珈琲。書見。
人影が手元を暗くしたので顔を上げると
「おや、ゆうじさん、というお名前ですか?ひっひっひ」ヒゲさんが現れる。
「いま店賃を届けに行ったんじゃが、数えたら一万円足りなくてのう。だからこうして考えておるんじゃ」と紅茶をすすっている。
考えても札は増えないだろうと思いながらも「それは妙案ですね」と相槌をうつ。なんくるない。
近所に新規オープンする予定のモロッコ料理屋とスペインバルの噂を教えてくれる。
夕刊。集金の締めをする。残り六枚でクリアー。褒美にアイス。
元コーラスグループの同僚が、念願の小柳ゆきライブを見に行ったと言う。曰く、
女の子は誘えずに一人で行った。アンコールは日替わりで、ホイットニー・ヒューストンのカバーを披露してくれた、もう一日の方はマライア・キャリーとだったらしい、そっちを聴きたかった。アンコールがはじまると、ステージ奥のカーテンがザーッと開き、夜景がドーンって見える。云々。
彼はジョーという歌手が好きで、ボーイズⅡメンとゴスペラーズのCDと一緒に貸してくれた。はじめて聴くジョーさんのドスケベサウンドに胃もたれと目眩をおぼえ、お返しに対照的な色っぽさと思いジャンゴをお貸ししたこと。三月ほどたつが、感想はまだない。
帰巣。足湯、カレー。ダイジェスティブ・ビスケット。
コインランドリーを回してから駅前まで。めずらしく弾き語りの二人組が歌っている。
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# by huck-a-gelmondo | 2012-02-09 00:21

雑記≒忘備録

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朝刊。雨。天気予報はさほど寒くないと言っていたが、雨は冷たい。
この区域を大学の奨学生として五年勤め上げた前任者は「雨が降ると時間はかかるけど、自分がんばってるって感じがするし、そこまでやなもんじゃないですよ」と言っていた。
若語りこその素直な感想だと思った。五年間続けるための言い聞かせめいた処世術だと思った。
あがた森魚目当てで借りた深夜食堂のDVDに入っていた話の中に、新聞配達奨学生の大学生と女優の卵、たまごサンドをきっかけに近づきまた離れていく、救われない話があった。売れはじめてきた女優の上昇志向、それに学生くんの現実が折り合うはずがない、そこも匂わされていた。
昼に再読した野坂昭如コレクション中にも、マイホームを手にした夫が嫁と娘の尻に敷かれながらも、新聞の集金に来た健気な少女にあらぬ妄想をたくましくしていくなんてのがあった。
とかく新聞配達は浪花節を誘う。同情を多く受ける。
向こうがお高くとまっていない限り悪意や他意がないのはわかるので、贈られた同情は素直に受けるようにしているが、自分で選んでやっているのだからそんな情けはまったく当たらない。
「自分がんばってる感じ」を感じたければ、それぞれが勝手に自己完結的にガソリンへとしていけばいいだけで、道に張り出した袖看板に大書するべきことじゃない。
それでも小さな世間はオノレが同情を希求するあまり同情という安物のハンドタオルを投げ込んでくるわけか。自己愛ゆえの、先手必勝、中元返しのようなものか。
愛ってそういうのじゃないと思う。
湯。洗髪。シリアル。蜜柑ポンカン蜜柑ポンカン。仮眠。
図書館。ドトール。珈琲。サンマルク。珈琲。
夕刊。雨はやんでいる。ポストの入り口部分が濡れているので、手首のスナップをつかい奥まで直接放り込む。
担当区域の月イチ古紙回収の日、雨のためか回収漏れが多い。五件ほど。
ご家庭で気を利かせて濡れないよう屋根の下に置いておくから、回収業者が見落とす。
湯。レトルト二つに野菜をぶち込み、鍋に数日分のカレーをつくる。集金。
どこか暖かくて気分がいい。南口に喫茶店の前を通ってみるがやっていない。
いったん団地にバイクを置きに帰り、徒歩でドトール。珈琲。書見。
看板までいると、上品なお嬢さんが「当店九時までの営業となっております。ご協力お願いいたします」と各テーブルを回ってくる。
小説中では卑猥な描写の真っ最中だったので、ドキッとする。
ご協力をお願いするところでもないだろうと思い身支度をしていると、カウンター内で研修中の若い男が珈琲マシーンの使い方を指導されている。ラテ用の白い液体が二筋、ダラダラと垂れていた。
帰途にサンマルクを覗くと、巻髪の娘が一人で切り盛りしていた。飲みたくもない珈琲をもう一杯頼む。
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# by huck-a-gelmondo | 2012-02-08 00:20

雑記≒忘備録

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朝刊。ほぼ育った月が銅色で沈むとこが見える。
古代を思い、灯りや高層建築のない世界では、月の満ち欠けに日食や月食らがどんなにかスケールのデカい驚きと恐怖だったろうと思うことがある。
でもいまこうして、古代を思わせる大きな赤い月が、見慣れた文化住宅の屋根にのしかかっているさまにはじゅうぶん畏怖を感じる。
足だけ湯。キャベツ、第三のビール、シリアル。仮眠。
雨が降っている。書見。団地と雨雲は親密な相関関係にあると思う。
夕刊。雨は止まず。ビニール掛けのマシンがフル稼働。
靴下が濡れる。靴底を抱え上げてみると、ソールが摩耗して穴があいている。
ここ一年間、メインのアディダスにサブのオールスターでうまく回してきたが、アディダスは二代目。
色気が毫もない作業着のような空色サンバ、上野アメ横のワゴンから引きずり出して二千円だから、正規品じゃないかも知れない。よく見ればサンバとも書いてない。
数日前まで配達をしていたアパートが半壊している。シルバニア・ファミリーや蟻の巣観察キット、ドリフのセット、などを思い起こし、思わず人生の喜劇的な側面を見せつけられたような気がする。
帰巣。米、厚揚げ、肉、豆、ダイジェスティブ・ビスケット。パンティーの伸び縮みを確認。
久しぶりのことだし、ここはひとつ雨に服従してやろうと思い、不貞寝。
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# by huck-a-gelmondo | 2012-02-07 00:53

雑記≒忘備録

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朝刊。寝不足がたたってか、配達しながらときどき落ちる。寝ている。
それでも身体はオートマチックに動いているから何とかなるが、様々が幻視される。
小人みたいのもいれば大口を開けた顔面だったりもする。
そうなってしまうといくら深呼吸やストレッチをしてもダメで、階段に座って仮眠をとるしかない。怖い顔を六つ見た。
湯。ヨーグルト。仮眠。
駅前に出てGと昼食。カルディ前で待ち合わせ。
ここは入店時に甘い珈琲をくれるし、店内のあちこちで黒糖くるみやドライマンゴーな
どの茶請けが試食できる。買い物客に若い女性も多い。
おじさんになって干からびたら、金がなくてもここに駆け込めばいいと思った。
初めて入る店でとんかつ定食。美味。
カブを回して、処理場まで粗大ゴミの持ち込みをする。回収に来てもらうより半額になる。
申し込みをすると日時指定がなされ、それが今日の三時まで。駆け込みセーフ。
壊れたスピーカーとカセットデッキ、ストーブとお別れをする。
バイクついでに希望ヶ丘通りから赤堤通りに抜けていくと下北沢に着いた。
用もないのでPKの留守宅に寄り、来た道を帰る。
赤堤通りで、エンストした古い型のベンツをお巡りさんと外国人が押していた。
「はい、じゃあ左に切りましょう。左ね、レフトレフト。レフティー!」
お巡りさんは左に曲がって渋滞を避けようとしている。それを一緒に車を押している外国人に伝えたい。両手は塞がっているからボデーラングイッジはつかえない。言葉だけが頼りになる。窮余の一策、レフティーの一言が可笑しかった。
南口の喫茶店で珈琲とカレー。
手書きの日替わりフードメニューが各テーブルにペライチで置いてあった。
ヒゲさんはヒゲさんで試行錯誤しているんだなと思った。
オムレツ(パン付)をオムツ(パンティー付)にそれとなく書き換えて退店する。
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# by huck-a-gelmondo | 2012-02-06 00:41

雑記≒忘備録

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朝刊。ときどきアパートの踊り場に豆が散らばっている。
あやまって踏んでしまうと手応えというか足応えがない。
帰巣。湯、洗髪、靴下を手洗い、布団を干す。ファミマで半額だった恵方巻き。
十時の開店前までにとDVDを返却しながら、その足でドトールのモーニング。
ジャーマンドッグしか選べなかった。ブラインドがおりていて駅前を見下ろすことができない。
おじさまがアイパッドを脇に置き、ヘラルドトリビューンを速読している。
昨晩Kが言っていた。彼の所属する監査法人が入っている国際組織のトップとトップツーが来日し壇上でスピーチをした際、スティーブ・ジョブズの猿マネを見たと。
会計士試験の面接でも、いまやプレゼン能力に大振りのジェスチャーは欠かせないと教えられていると。
図書館、書見。鉄割の戌井昭人ぴんぞろ、本谷有希子ぬるい毒、劇団の作家二人をおもしろく読む。ぬるい毒の方がアイロニカルで笑えた。
夕刊。集金九割締め分の証券を提出。残り一九枚。
比較的穏やかな気候に誘われてか、団地広場に子供らの姿が多い。集金に回った先週の土曜はひどく寒かった。
帰巣、湯。焼きうどん、第三のビール。
下北沢レディージェーンであるあがた森魚のライブに向かう。立春に堪能できるのは贅沢だと思った。
途中、いしいさんで煙草を買うとライターをつけてくれた。時々気まぐれでサービスしてくれる。
引っ越しした当初、水色のドラムを置いてくれと頼んだら快く店頭に並べてくれた。だからここでしか買わないし、しかもここは無休。
駅に着くと営業所から誤配の連絡があり、戻って自転車で配達。
膝をカックンされたカタチになり、ライブは諦める。自業自得だからやむなし。とはいえ、やりきれなさにスロットで頭を麻痺させたくなる。
自制心が勝ち、エクセルシオールで珈琲。
整えた無精髭の男が、前頭葉部にグラサンをズラして月刊エグザイルをパラパラやっている。その衝撃的な画に、せっかくの自制心がバラバラになりそうになる。
彼が煙草を吸うとき、機械的に苦い顔でカブいている。
ときどきテーブルに身をかがめ、手を使わずストローをチューチュー吸う。
その度ごとに、目が機械的に上目になっている。可愛いとこがあるなと思った。
帰途、二十四節季を思い出し、今日を冬の暖かい日とは思わず、春の寒めの日なんだと思い込み、あの角に手品師が隠れていてもいいはずだと思う。
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# by huck-a-gelmondo | 2012-02-05 00:58

雑記≒忘備録

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起床。ゴミ出し。キャベツと肉のうどん。書見。
昼寝。書見。卵とキャベツと肉の炒めたの、第三のビール。
ドアーズのDVDを鑑賞。みんな二十三歳とかで、老けてるなと思う。
ジムさんのパフォーマンスや言葉には時代がかったコケオドシ臭がぷんぷんするが、幾分かは滑稽味の演出には違いなくって、なまじモラリストなとこがあるばっかりに「シャレだよ、洒落」のミイラ獲りがいつしかミイラになっちゃったんだと哀しくなった。いびつなバンド。ギターのロジャーさんが髪型もフレーズもヘンテコでやっぱりいい。
サンマルク。珈琲。めずらしく一時満席に。みんなが恵方巻きの話をしている。
何年か前の節分、大阪の公民館のような大きな場所でバリアフリーイベントがあり、ギターを弾く機会があった。
マイクが回ってきた際「今日はいつもよりまめまめしく演奏したいと思います」と言ったけど、路傍の豆菓子のように黙殺されたこと。
下北沢まで。Kと落ち合い、いとうせいこう奥泉光の文芸漫談を鑑賞。せいこう氏の甲高い横槍は錬金術のようだと思う。
Kが恋人と籍を入れたとのことで、博多串焼き屋で祝う。
切り株の上に塩の山。お塩さまがとても有り難く見える。入店退店時にドンッドンッと太鼓。ウーロンハイが焼酎と茶のハーフアンドハーフで、とても濃い。
さあ退店、とコートを羽織ってのれんを抜けようとするが、太鼓が鳴らない。
Kが振り向きざま、カウンターの方を催促するように見ると、気付いた大将が「もちろんっ」ってな具合に二回鳴らしてくれた。
下北沢駅南口周辺は混雑。みんな恵方巻きのことは忘れている。
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# by huck-a-gelmondo | 2012-02-04 14:11

雑記≒忘備録

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日本に寝起きする多くの人々と同じくらいの時間に起床。
落ち武者ハゲになっている夢を見た。そのときは一日にヘルメットを被っている時間が多いからか、と思った。
鏡を見て膝から落ちるほど絶望したが、いまだふさふさの側頭部にある髪を剃り落とし、潔くスキンヘッドにしようとは思わなかった。
むしろ、居残ってくれている髪を愛おしく思って両手で虚しく手櫛したりしていた。
図書館からドトールにはしご。書見。
駅に組み込まれている箱根そばで昼餉。長居無用の浅いベンチ。
ベルサイユ調のつば広帽子を乗せた老婆が入店、ギョロギョロと疑り深い両目で注文口に近寄り、食券を差し出す。
金糸で縁取られたポーチもピンクの靴も、経年分だけ律儀に薄汚れている。
「カツ丼小でお待ちのお客さまー」ドンブリを取りに行く老婆の股ぐらからズロースが覗いていた。
帰り際、読売の配達員が入り口付近で蕎麦を喰らっていた。鼻の頭に玉の汗。
箱根駅伝のベンチコートに色川武大のようなヘアースタイル。今朝がた夢に見た自分の頭頂部を思い出す。
向かいに座っていろいろと語りかけるが、いずれにも気のない返事。でもどこか人なつっこさを感じる。
「じゃ、また」と席を立とうとすると、「この前、ドトールで一人お茶してたでしょ。ちゃんと見てるから」ふふふとボロボロの歯で笑う。
ハッとしていると、ズボンのポケットから一〇枚綴りのコーヒーチケットをチラと覗かせて、再びふふふと笑う。
電車にあてもなく揺られていたらいつの間にか寝ていて、起きたところが町屋だった。
バスで浅草六区まで。ひどく寒い。
名画座で映画鑑賞と洒落込もうと思ったが、結局ゲーセンでメダルゲーム。ぜんぜん出ず。年齢層が高く、常連らしく店員とフランクに話している。
浩司でウーロンハイ、スジ煮。客少なし。
大型テレビのニュースが、震災車のスクラップに費用と手間がかかることを伝えている。
隣の常連はテレビ画面に地方が映ると「お、大阪。昔はきったねえとこだった」「名古屋かあ、きれいになったなあ」と逐一やっている。
地下鉄で新宿三丁目まで。映画鑑賞と洒落込もうと思ったが、結局らんぶる一階で珈琲。書見。ジッド、法王庁の抜け穴も佳境。
Kが「読んだら貸すで」と言っていたものの、なかなか読み進めないということで図書館で借りた一冊。
歌舞伎町のビル管理会社で宿直の仕事を辞めたその日、入れ替わりに入って来た中年の男がお茶に誘ってきたので、早朝の職安通り沿いにあるミスドに入った。
「いままでゆっくり話したことなかったから」と話し始めた男は唐突に自分を作家志望だと自己紹介してきた。「たかはぎさんね、待機中に狭き門読んでたじゃないですか、だからどんな人かなと思って」
双葉双一のブートレッグシリーズに収録される録音をポツリポツリと記録していた頃、K.B.M.のモチーフになった参考資料として石川淳訳の背徳者を貸してくれた。
男色気のあったジッドの三作品いずれにも男性の影がちらついているところがおもしろいと思った。
もっとも、自分も含め先の三者ともおっぱいなどに目のないヘテロであろうこと。
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# by huck-a-gelmondo | 2012-02-03 02:27

雑記≒忘備録

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朝刊。チラシが土曜日くらい厚い。
集金時に「あなた、この前おんなじチラシが五枚も入ってたわよ」わざわざ取っておいた余りの四枚を返されたこと。
勤続十年ほどの配達員に聞いた話では、「どういうこと?」と怒り心頭の様子でおばあさんが営業所に入ってくるや否や、葬儀案内のチラシ五枚を突きつけてきたという。
朝刊に「宇都宮ギョーザ、首位陥落」とある。家計調査で、浜松が餃子購入額の一位になったという。調査には外食分は含まれず、総菜として購入された額だけが対象、震災の影響が濃いだろうとの見解だった。
湯。柑橘類、揚げだし豆腐、紫芋チップス、第三のビール。ラジオNHK第一。
仮眠。ベランダの洗濯ハンガーが窓にガシガシ当たる音で目が覚める。強風。
一つだけ余っていた餅で磯辺焼き、ねぎと納豆ではやめの昼餉。
カブを回して図書館まで。駐輪場にバイクを停めたまま、徒歩で成城駅前のドトールまで。
仙川を渡る。駅前はいつも甘栗の匂いがする。
書見。清潔なナリをした奥様方が、そこには居ない仲間をディスっている。
風が強いものの、少しヌルくて春のことを思い出す。
夕刊。一番配りやすい厚さ。薄すぎる夕刊はコシがなくて新聞受けに入れにくい。
帰巣。一九八〇年ディーボのライブ映像を見ながら焼きうどん、第三のビール。
以前、好きな落語家やその理由などを訊かれるままに答えていったら「それはあなたの文芸一般に対する趣味そのものだ、そういうものだ」と言われたことがあった。
なるほど内側に批評性を含んでるもんが好きなのは間違いない。文芸ではないがディーボもまた然り。奇形になるまでディフォルメさせた、白人らしい音楽だと思う。
はじめて動くディーヴォを見たのは原宿にあるサエキさんの事務所、まだ封の開いていないDVDを開けてくれ鑑賞となったから六年ほど前か。日本発売されたばかりのクリップ集だった。
タンジェリンさんは美大時代、長身の痩身に黄色のディーヴォスーツでキャンパスを闊歩していたと言っていた。
UFOクラブの楽屋、ギターを肩に掛け出番直前の彼に、いつも着ていた舞台衣装のガーゼシャツを指して「それ、洗っていないんじゃないですか」と声をかけると「フリーダム・オブ・チョイス、洗濯の自由ね」と返ってきたこと。
書見。ドラマの時間帯まで仮眠。
膝までおろしてあったパンティーの両端を伸ばして肩に掛け、夜道を徘徊する。
引っ張られている三点が少し痛む。
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# by huck-a-gelmondo | 2012-02-02 11:18

雑記≒忘備録

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朝刊。マフラーを忘れるが、軽快な足取りで最後の砦、八階建てマンションまで。
区域内でエレベーターをつかう建物は二つだけ。階段の場合は下から上に順番で配っていくが、エレベーターがある場合はいちばん上の階までグーンとあがってから階段で降りながら順に配っていく。
普段は行き違うひともあまりなく大概一階に居るエレベーターが、八階にとまっていた。朝帰りの若者か、他の配達員がつかったか。
ようやく来た箱に乗り込むと、果たして屁の匂いが充満していた。
記念に表彰状を授与したいほど臭かった。不思議なもので、いっきに視界が黄色くモヤがかっていく。
話にはよく聴いていたが、やっぱりエレベーターで放屁をするのは立派な悪事だと思った。
密室だからなのは言うまでもなく、加害者が姿をくらましているところが一層アクドイと思った。
以前、新宿のジュンク堂があるフロアーに行くためエスカレーターに乗っているとき、サイレントで放屁をしたことがあった。
一〇〇%の何気なさを装い軽く後続の様子をうかがうと、何も知らないエビちゃん似の女の子がケータイをいじりながらこちらに運ばれてきていた。「マンモスごめんね」と思った。
テロに置き換えてみても、もっとも強烈なのが個室、エレベーター内での屁っぷりなのは間違いない。
けどエスカレーターの場合だと、犯行現場に刻一刻と運ばれていくところがより味わい深いと思う。むしろ残虐性が増すと思う。
帰巣。湯、洗髪。サラダ、ぎゃべつごま油、第三のビール。仮眠。
小豆煮と餅で昼餉。パンティーと靴下を手洗い。
配達のジャージ姿になり、カブを回して図書館からの成城フレッシュネスで珈琲。書見。
そのまま夕刊。チラシの手入れがあった。
元美容師の釣り好きが「焼津の水族館の最寄り駅ってわかる?」と訊いてきた。
「水族館は知らないがきっと焼津駅でしょう。釣りができるんですか?」答えると「いや、釣りじゃなくてね、深海魚専門の水族館らしいのよ」ニヤリとする。
完配後、部屋に帰らずその足で賑わう駅前まで。深海魚の水族館なら行ってみたいと思う。
中華屋で夕餉。茄子と豚肉の醤油炒め。
先日、店の奥で面接を受けていた女性がエプロンをして仕事を教わっている。
中国語だから何を言っているのかはわからないが、教えている先輩はずっとしゃべっている。席に座り、定食を喰らい終わり、退店するまでずっとしゃべっている。
この前と同じ黒いティーシャツ、前面にいっぱい太字ゴシックで「I CAN'T GO TO THE PARTY TONIGHT」とプリントされたのを着ている。
新人さんは無表情でずっときいている。美味。
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# by huck-a-gelmondo | 2012-02-01 00:49